ソーラー防犯カメラは屋外防水対応を買う。価格や人気製品を解説
屋外で使うソーラー防犯カメラを設置する際は、防水性能が高い機種を選ぶのが失敗のないポイントです。しかし、単に防水性能の高い機種を選べばいいというわけではなく、あらゆる性能と機能を複合的に考えて、より適切なカメラを選んでください。
そこで、ここではソーラーカメラの特徴や防水の種類を選ぶときの注意点・価格を解説します。
太陽光ソーラー防犯カメラとは?仕様や仕組みを紹介
ソーラー式の防犯カメラを選ぶにあたって、まずは特徴や仕組みを覚えておきましょう。
通常、防犯カメラは電源の供給にACアダプターやLANケーブルといった有線を引きますが、ソーラーカメラの場合は、カメラ本体の傍にある太陽光パネル(ソーラーパネル)で電気を発電し、付属のバッテリーに蓄電します。
そのため、「電源不要」の防犯カメラとして知られ、ケーブルを引けない遠隔地や自然地帯などでよく使用されています。また、昨今は防犯機器の販売店がレンタル商品として取り扱いをはじめ、お祭りやフェスなど臨時で使うセキュリティ機器としても認知度が上がっています。
ちなみに、ソーラーカメラは太陽光パネルで発電することを特徴としていますが、安定性を持たせる場合は、電源ケーブルを接続することも可能です。
ソーラー防犯カメラの導入がおすすめの業界・業種・場所
上記でも少し触れましたが、ソーラー防犯カメラは一般的には自然地帯で使うケースが多いです。しかし、昨今はソーラーカメラの性能と技術向上に伴い需要が拡大し、工事・建設現場や資材置き場、パイプライン、学校、農場、漁港、高原地帯の観光スポットなど、幅広い業界・業種に導入されるようになりました。
屋外防犯カメラの設置におすすめの防水レベルを解説
屋外防犯カメラの種類・機種を選ぶ際、ソーラーカメラ問わず必ず注視してほしい性能が「防水」です。
屋外防犯カメラの中でもソーラーカメラはとりわけ過酷な環境下に置かれることが多いので、防水レベルはできるだけ高い数値であることが望ましいです。
防犯カメラにおける防水性能は「IP〇〇」で表示され、〇〇には2つの数字が入ります。左の数字は防塵レベルで、右の数字が防水レベルとなります。屋外にカメラを設置すると、防犯小さなゴミや塵、ほこりなどが本体の接続部位の隙間に入り込んで故障するケースもあるので、防水性能と同様に防塵も必須となります。
ソーラーカメラで推奨されるIP性能は「IP66」以上となります。機種によっては「IP56」もありますが、ソーラーカメラの設置環境を考えると、IP66が理想と言えます。
屋外ソーラー防犯カメラを防水性能で機種を決める理由
一般的な企業が屋外に防犯カメラを設置する場合は、事務所の玄関口付近や駐車場が主となり、多くの場合は屋根があったり、雨よけの対策をすることができます。
しかし、ソーラーカメラを選ぶ際は、上述したような自然森林地帯や農家、建築・工場現場などだだっ広い敷地に設置するケースが多いため、防犯カメラを守るものがありません。台風や雷雨、暴風雨、降雪といったラフな環境にも耐えるためには、防水・防塵性能は通常使用よりも高いレベルを選ぶべきといえます。
ソーラー防犯カメラの注意点は防水性能だけじゃない!
ソーラー防犯カメラを選ぶ際は、単に防水性能が高い機種を選べばいいというわけでもありません。
例えば防水レベル6は「あらゆる方向からの暴噴流に対して保護されている」状態となり、防水レベル7は「規定の圧力、時間で水中に沈めても影響がないように保護されている」と規定されています。
防水レベル7は水中使用が想定されているので、一般的にソーラーカメラに求める防水性能は6で十分です。しかし、これはあくまでもカメラ本体のボディ(外回り)の防水性能となります。
経年劣化によってボディの一部が破損や腐食している場合、雨水が内部に侵入してしまう可能性があります。カメラ内部は精密部品となり、防水ではないためカメラ機器の故障の原因となります。
また、ソーラーカメラは耐衝撃の性能に関しても覚えておくといいでしょう。耐衝撃は「IK〇〇」で全10段階で表示され、ソーラーカメラは最上位のIK10であることが推奨されます。ただし、こちらはあくまでもソーラーカメラ本体となり、太陽光パネルではありません。
太陽光パネルとバッテリーの堅牢性も確認をして
ソーラーカメラを選ぶ際は、太陽光パネルとバッテリーの頑丈さも確認してください。太陽光パネルは傷ついてしまうと発電力が落ちてしまいますし、暴風雨が続くと向きが変わってしまうこともあります。
また、ソーラーカメラはバッテリーが大きいため本体の中ではなく、外に付属されています。そのため、バッテリーを保護するケースの堅牢性も見ておかなければなりません。
ソーラーカメラの録画の種類と常時録画で使う場合の注意点
ソーラーカメラは、基本的に人や車を検知して録画モードが作動します。決められた時間帯を録画し続ける「常時録画」モードにすると、秋冬の季節では発電が消費電力に追い付かないケースも見られます。
しかし、設置環境やシチュエーションによっては、常時録画がどうしても必要となることもあります。
解決策としては、1.電源ケーブルを引く。2.蓄電容量の大きなバッテリーの機種を選ぶ。3.高性能で発電効率の高い太陽光パネルを設置する、などが挙げられます。
いずれも素人では判断できないので、販売店に提案してもらってください。
屋外ソーラー防犯カメラはWiFiとSIMどちらがおすすめ?
近年出回っている最新のソーラー式屋外防犯カメラの多くはネットワークカメラとなるので、Wi-FiとSIMカードの双方を選ぶことができます。
Wi-Fiはルーターが必要となり、有線ではLANケーブルで接続します。無線Wi-Fiの飛距離は数十メートルなので、ソーラーカメラの設置場所で電波が届かない場合はアンテナ工事をすることになります。
一方でSIMはスマホで利用する3G・4G(LTE)・5Gを使うパケット通信となるため、docomoなど通信キャリアと契約して、月額プランに申し込まなければなりません。無線Wi-FiよりはSIMの方が電波は安定しますが、月額プランの上限を超えると通信速度が極端に遅くなるので、最初の契約プランの選択はよく調査が必要です。
防犯カメラの映像圧縮率の性能にもよりますが、多くの場合は50GB程度のプランで賄うことができます。
防水性能以外にも価格やスマホ対応の有無を確認する
企業に設置を推奨されるソーラーカメラは、Amazonなど通販で気軽に買えるものと比べると、太陽光パネルは3倍くらいの大きさで、バッテリーも2倍以上の容量となります。
そのため、通販で買える2~4万円のソーラーカメラとは異なり、業務用のソーラーカメラは価格帯が10万円前後となります。
また、スマホ対応の有無や下記性能もしっかりと確認してください。
・ソーラーカメラの映像をモニターだけではなくスマホにも飛ばすことができるのか。
・スマホでソーラーカメラの録画モードを変更したり、遠隔操作ができるかどうか。
・スマホで映像を見たときの画質・解像度
まとめ:屋外ソーラー防犯カメラの設置は防水が重要
今回はソーラー式屋外防犯カメラの選び方のうち、防水性能に焦点を当ててご紹介しました。上記からも分かるように、実際は防水や防塵、堅牢、WiFiやSIMなど、あらゆる性能を総合的に鑑みて機種を選定しなければなりません。
まずは防犯カメラの販売店に相談して実地調査に来てもらいましょう。防犯カメラの専門家である「防犯設備士」の有資格者が担当に当たってくれるのであれば、自社の設置環境を見てもらったのち、適切な機種を提案してもらうことができます。