マンションの自転車の盗難(イタズラ)に効果的な防犯対策
マンション内には居住者が利用する駐輪場があり、数百台の自転車を止めることができますが、昨今はこの自転車を狙った盗難やイタズラ被害が多数報告されています。
近年は自転車もブランド化しており、ロードバイクなど高価な種類も一般化してきました。マンションは私有地でセキュリティもしっかりしていると高を括って油断していると、盗難被害に遭うこともあり得ます。
そこで、ここではマンション内の駐輪場で発生する自転車盗難、及びイタズラ被害の効果的な防犯対策をご紹介します。
マンションでは共用部分の盗難やイタズラが多い
マンションは一見するとセキュリティレベルは一般戸建よりも高く、部外者の侵入や犯行は困難と思われがちです。しかし、マンション内の庭園であったり、駐車場、駐輪場といった共用部分は、意外と防犯対策が緩く、また不特定多数の人間がある程度自由に出入りすることができるため、自転車の盗難やイタズラ被害は発生しやすい環境と言えます。
特に昨今は同じマンション内の人間関係が希薄のため、居住者による内部の犯行であったとしても、気づくのは非常に困難です。
地域問わずマンション内の自転車の盗難・イタズラ被害が多発
「でも私のマンションは自転車の盗難被害に遭ったことがないと思う」と考えている方は要注意です。自転車盗難は日本全国で毎年およそ30万件発生しており、検挙率はわずか5.5%。つまり、ほとんどの自転車盗難事件は犯人逮捕には至っていないことが分かります。また、これはあくまでも警視庁で把握している件数のみなので、実際の盗難やイタズラ被害はさらに多い見込みです。
そのため、自分が居住しているマンションだけ狙われない、ということは考えにくく、治安など地域差はあるものの、どこのマンションでも自転車の盗難・イタズラはあり得ることということは覚えておかなければなりません。
マンション内の自転車は簡単に盗むことができる
マンションの駐輪場に止めてある自転車は、実は簡単に盗むことができます。マンションは車やバイクと異なり重量が軽いため、鍵をかけていても自転車ごと担いで持ち去ることができます。そのため、地上の固定物と自転車を繋ぐアースロックが個人でできる防犯対策となります。
マンション内の自転車へのイタズラも相次ぐ
マンション内の駐輪場では、自転車盗難だけではなく、イタズラも相次いで発生しています。
・自転車のタイヤをパンクさせられる
・自転車のサドルを盗まれる
・鍵穴にガムや小石を入れて詰まらせる
上記のようなイタズラはマンション内でも多発しています。
自転車の盗難・イタズラは防犯カメラを設置しているか否かが重要
自転車の盗難やイタズラの問題を解決する場合は、まずは駐輪場に設置されている防犯カメラの有無を確かめます。マンションによっては防犯カメラが設置されていないところもありますので、その場合は早急に設置を進める必要があります。
一方で防犯カメラを設置していても、「死角で犯人が映っていない、あるいは犯行現場が見えない」場合もありますし、「犯行予想日時が数週間前のため、すでに録画映像が上書きされてしまっている」ことも考えられます。
古い防犯カメラだと役に立たない可能性がある
最新の防犯カメラであれば、データを圧縮することによって数か月の映像を保存することもできますが、古い防犯カメラの場合はそうはいきません。
マンションに設置されている防犯カメラの多くは、マンションの設立当初のものとなるので、5年から10年前の機種となります。しかし、10年前といまでは窃盗犯の犯罪心理や手口が大きく異なりますし、防犯カメラの性能も違います。マンションの居住者は、マンションオーナーや管理者が自転車の盗難やイタズラに対する防犯対策をしっかりと講じてくれていると考えています。そのため、盗難被害に遭った際にマンション管理側が何も対応ができずにいると、信頼関係を損ない、退去率増加の要因にも繋がります。
自転車の盗難やイタズラは常習化する。マンションの管理者は即対応を
マンション内における自転車の盗難やイタズラの事件は、犯罪意識の低い不良が犯人である可能性が高く、放置することにより、仲間を呼んでさらに過激な犯行に及ぶ可能性もあります。
また、昨今はロードバイクのような10万円を超える高価な自転車を狙ったプロの窃盗団も、マンションの駐輪場を標的にしています。盗んだ自転車は即転売されてしまいますので、仮に犯人が逮捕されても、盗まれた自転車が戻ってくるとは限りません。
事件は被害に遭ってからでは遅いため、マンションの管理者は、自転車の盗難やイタズラが発生する前に適切な防犯対策を構築しなければなりません。