工場倉庫の内部不正を正す!最新の防犯対策を紹介
工場倉庫では日々多くの従業員が働いているため、管理者も全員の行方を常に把握することは困難です。そのため、自ずと内部不正のしやすい環境が作られてしまい、従業員によっては違法行為を働く人もいます。
ここでは内部不正の中でも工場倉庫にとって危惧される「機密情報の入ったデータの持ち去り」と「置き引き」に焦点を当てて、事例を解説するとともに、最新の防犯対策を紹介します。
工場倉庫は内部不正の脅威にさらされている
工場倉庫では、1人の管理者・工場長が十数人の従業員の勤務状況を把握しなければなりません。そのため、監視の目をくぐり仕事をサボる人もいれば、不正行為を企てる従業員もいます。しかし、その一方で管理者に大きな権力を持たせてしまうと、今度は管理者による内部不正が懸念されます。
大手セキュリティサービス企業NRIの調査によると、日系企業が抱えるセキュリティリスクの内、「内部不正」が第3位にランクイン。一方でアメリカ及びオーストラリアでは「ランサムウェア」と答える企業が多数を占め、内部不正は圏外という結果でした。このことからも、多くの日本企業は管理者含む従業員の勤怠管理がうまくいっていない様子がうかがえます。
工場倉庫の機密データの持ち去る内部不正
工場倉庫では、図面や社内情報、商品ルート、顧客情報といった重要な機密データをパソコンで管理していますが、事務所は比較的防犯対策が緩く、ある程度信頼の置ける役職者であれば、怪しまれることなく機密データにアクセスすることができる環境になっています。特に昨今はクラウドでデータ管理・共有することが普通となっているので、パスワードさえ知っていれば、自分のパソコンに同期をかけることも可能です。
自宅にパソコンを持っていく
機密データにアクセスされても閲覧だけであれば、それほどの問題には発展しないかもしれませんが、セキュリティが脆弱な自分のパソコンにデータを移してしまうと、そこからマルウェアや不正アクセスによって機密データが抜かれる可能性は十分に考えられます。USBメモリといった外部メモリにデータを移したあとに、メモリを紛失してしまうといったケースも見受けられます。
勤務時間内に終わらなかった業務を自宅に持ち帰って作業することは、工場倉庫業の役職者であれば日常ですが、個人所有のパソコンにはマルウェアが入っている可能性も低くはありませんし、カフェでパブリックWi-Fiに繫げてしまい、機密データにアクセスされることも考えられます。
機密データを競合に渡す不正行為
また、競合企業に転職を考えている従業員の中には、社内の重要な機密データを手土産に渡す人間もいます。売上データ、仕入れ先、取引先情報が詰まったファイルは、競合にとっては非常に重宝します。
工場倉庫の従業員の私物の置き引きする内部不正
工場倉庫では従業員の私物の置き引きといった内部不正もしばしば発生します。置き引き窃盗をするものとしては、「財布」、「金目の物」、「支給されたパソコン」など、金銭目的が大半となります。パソコンはデータをフォーマットすれば、中古品として売却が容易です。
置き引きを行う従業員は、最初は外部犯と見せかけるよう仕向けますが、防犯カメラの映像などで、大半はそれほど日をおかずして犯人が明るみになります。
工場倉庫の内部不正の犯人は管理者が多い
工場倉庫で内部不正を行う人間は、中間管理職であることが多いことも分かっています。
・勤務中は自由に動くことができる
・事務所に出入りできる
・業務ストレス及び経済的問題を抱えている
中間管理職は、上記のように内部不正を犯す「動機」と「機会」が揃っています。
日ごろの防犯対策が工場倉庫の内部不正を防ぐ
内部不正の解決には防犯カメラの適材適所の設置が最も効果が高いです。内部不正を企てる従業員は素人なので、防犯カメラの性能は把握していませんし、レンズの視野や死角の場所も理解できません。
ただし、工場倉庫に設置されている旧式の防犯カメラは、ハウジングがなくレンズが曇ったり、解像度が低く、犯人の顔を特定できないこともあります。
内部不正が発覚した工場倉庫は、まずは犯罪を未然に防ぐための防犯対策の構築を目指してみてはいかがでしょうか。防犯カメラの設置場所を変えるだけでも効果は覿面です。