防犯カメラのハードディスク(HDD)の交換費用とおすすめ記憶媒体
防犯カメラを導入・運用後は随時メンテナンスが必要となります。特に一世代前の防犯カメラを使用している企業は、記憶媒体がいまだハードディスク(HDD)のところも散見されます。
しかし、ハードディスクは壊れやすく、データの損傷も早いため定期的な交換が必要です。もちろん交換費用もかさばりますので、ハードディスク以外の記憶媒体も調査して、費用対効果はしっかりと見極めるべきと言えます。
そこで、今回はハードディスクの交換費用や、HDDに代わる最新のおすすめ記憶媒体を紹介します。
防犯カメラのハートディスク(HDD)の寿命・交換時期とは?
防犯カメラの映像を保存する記憶媒体は、一昔前まではハードディスク(HDD)が主流でした。現在でもメーカーや機種によっては最新機種でもハードディスクを採用しているものもありますが、一般的にハードディスクは寿命が「3年」と短いことが懸念点として挙げられます。メーカー保証や販売店保証などを見てみても、やはり多くの店舗で3年を目安にしているようです。
ただし、注意点としては「必ず3年おきに交換が必要」というわけではないことです。
ハードディスク(HDD)は防犯カメラで最も故障しやすい
上述したように、ハードディスク(HDD)は一昔前の記憶媒体となり、ディスク(円盤)を回転させて映像をデータに置き換えて保存します。磁気に弱いだけではなく、ハードディスク本体を傾けたり落としたりするだけでもデータが損傷する可能性は高いため、寿命や交換時期が3年というのは、あくまでも目安としてうけとらなければなりません。
ちなみに何の異常もなく使い続けることができれば5年、10年以上持つこともあります。ただし、一般的にハードディスクは消耗品となるので、「壊れるまで使う」という考えは避けた方が無難です。また、販売店によってはハードディスクの保守契約プランを提供しているところもあります。特定条件で無償の取り換えができるサービスですが、費用対効果が高いとは言えなく、ハードディスクユーザーの苦肉の策といった印象です。
防犯カメラが録画されない原因はハードディスク(HDD)かも
防犯カメラの運用中に、突然「録画されなくなった」と言う問題が発生することがあります。もし記憶媒体がハードディスクであれば、まず最初にHDDの故障を疑ってください。ハードディスクの周辺に磁気を発生させるものがあったら、それが原因かもしれません。
基本的に防犯カメラの故障時は、防犯カメラ本体・配線・記憶媒体を疑いますが、映像が録画されない不具合では、まずハードディスクが原因として考えられます。
ハードディスク(HDD)の破損はレコーダー(DVR)も交換が必要かも
また、防犯カメラの映像が録画されない不具合が発生した際は、ハードディスクだけではなく、HDDを管理するレコーダー(DVR)も同時に交換が必要なケースが多いです。
そのため、録画されない不具合の原因がハードディスクやレコーダーにある場合は、想像していた以上に高額な修理費用が発生するケースも珍しくありません。
防犯カメラのハードディスク(HDD)の交換費用はどのくらい?
防犯カメラのハードディスク(HDD)の交換費用は3万円前後が目安となります。自分で交換することができれば、その半値くらいでも購入することができますが、精密機械となるのでおすすめはできません。
一方でレコーダーも含めると、交換費用は安くとも7~10万円、フルハイビジョンや高解像度録画のレコーダーになると、15~30万円するのも普通となります。
ハードディスク(HDD)の修理費用はいくら?交換とどっちがおすすめ?
一方でハードディスク(HDD)を交換・買い替えではなく、「修理してほしい」という場合はどうでしょうか。上述しましたが、ハードディスクは消耗品として扱うべき周辺機器となりますので、仮に修理に出したら3~4万円程度と、購入価格とあまり変わりません。
基本的にハードディスクは破損してしまうと修理が困難となるので、不具合が生じた場合は新品への交換を前提に販売店に相談してみるといいでしょう。
ハードディスクから交換!防犯カメラの最新の記憶媒体を紹介!
現状ハードディスク(HDD)を使っている企業は、次に交換する際は最新の記憶媒体への取り換えがおすすめです。HDDは3~6TBのように保存できる容量が非常に大きいのが魅力ですが、企業が侵入者や不審者を監視・犯罪抑止するための記憶媒体としては、いささか不安が残ります。
そこで、下記ではハードディスクから交換する際のおすすめ記憶媒体をご紹介します。
最新の防犯カメラにも対応!「SDカード」
SDもしくはマイクロSDカードも防犯カメラでも対応機種が増えてきました。SDカードは防犯カメラ本体に装着するため、容量が一杯になりそうな頃合いを見計らって、SDカードを取り出してデータを移さなければなりません。
そのため、防犯カメラをあまり高いところに取り付けてしまうと、SDカードを取り出すときに苦労が必要となるので注意です。
また、SDカードはハードディスクと同様に破損しやすいので、交換費用は1~2万円で済みますが、毎年の取り換えが推奨されています。
価格も落ち着いてきた。次世代ハードディスク「SSD」
SSDはハードディスクの次世代として注目されていましたが、価格が高く、また保存容量が少ないことが欠点でした。
しかし、昨今は価格も大分落ち着いてきましたし、1TBの大容量も発売しています。円盤にデータを書き込むハードディスクと異なり、SSDはチップに書き込むため非常に安定性があり、本体を揺らしたり衝撃にも強いことが特徴です。単純に破損しにくい物理記憶媒体を選ぶのであれば、SSDがおすすめとなります。
Wi-Fi&SIMカード搭載の防犯カメラなら「クラウド」がおすすめ
防犯カメラも日進月歩で技術進化を遂げ、従来のアナログからネットワークカメラ(IPカメラ)への普及が進んでいます。ネット回線を用いて防犯カメラ本体が録画した映像をクラウドに転送することも可能となり、これによりパソコンやスマホ、タブレット端末などを用いて、「誰がどこからでも映像を確認できる」ようになりました。
欠点としては、クラウドの使用料として月額費用が発生する点です。販売店が録画日数に応じた料金プランを用意しているので、相談してみるといいでしょう。
費用対効果が高いのはハードディスクから次世代機への交換
防犯カメラは業態によって24時間運転をしなければならないケースもあります。それだけハードディスクやレコーダーに負荷がかかるため、実際に運用してみると、「防犯カメラの故障よりもハードディスクの交換が多い」ことを実感するでしょう。
現在もハードディスクで運用している方は、ネットワークカメラに切り替えてクラウド保存にしてみてはいかがでしょうか。クラウドに保存すれば、ハードディスクの交換もレコーダーも不要となりますので、目に見えない労力まで考えると、クラウドが費用対効果が高い保存媒体と言えるでしょう。