ソーラー式屋外防犯カメラはスマホ対応を選ぶのがおすすめ
屋外防犯カメラの導入を検討している企業向けに、今回はソーラーカメラの概要を紹介します。ソーラーカメラがおすすめの企業や、推奨スペック、使用法のポイントやスマホ対応機種の選び方・注意点などをまとめて解説します。
ソーラー式屋外防犯カメラをおすすめできる業界・業種
ソーラー式屋外防犯カメラと言えば、一昔前までは自然公園やダムなど人の気配がない場所限定で使われていました。しかし、昨今は世界の有名メーカーが相次いで最新技術を搭載したソーラーカメラを開発していることを受けて、工場や建築現場、期間限定のフェスティバル・フェス・イベントなどでも積極的に導入が進んでいます。
昨今は初期導入費用を抑えるため、ソーラーカメラを導入して工事費用を最小限にする企業も増えてきました。ただし、同じソーラーカメラでも機種によってスペックが大きく異なり、自社に適用しないカメラを購入してしまうと、日々の使用に問題が生じることもよくありますので、機種の選定は販売店の専門家を交えて吟味するようにしてください。
ソーラーカメラの最大の特徴は工事不要「完全ワイヤレスが可能」
ソーラーカメラの最大の特徴は「完全ワイヤレス化ができる」ことです。ネットワークカメラが普及した昨今は、「ワイヤレスカメラ」を謳う製品も数多く見かけるようになりました。
これらはWiFiやSIMカードを使って無線化して使うことができますが、それでも電源ケーブルは引かなければならないため、完全なワイヤレス(工事不要)化は困難でした。
一方でソーラーカメラはWiFiやSIMカードでインターネットを無線化できると共に、電源は太陽光パネルで発電できるため、ケーブル工事が不要となります。無線でインターネットが安定することが条件ですが、完全ワイヤレスを実現できるのはソーラーカメラだけとなります。
配線工事もできる。設置環境によって選択が必要
企業が防犯カメラを設置する場合、大抵は無線ではなく有線でネットワーク接続をします。その理由としては、どうしても無線だとネットが安定しなく、肝心なときに録画できなかった、というリスクを避けるためとなります。
そのため、ソーラーカメラだからといって完全ワイヤレス化を無理にする必要はなく、周辺環境に応じて電源やWiFiを有線ケーブルで引くことも検討してください。
ただし、ソーラーカメラの設置を希望する企業の中には、「カメラを設置したい場所が公道を挟んでしまう」、「地主の許可をとれない」といっあ場合もあるかもしれません。その際は工事不要となるソーラーカメラ一択となるので、販売店に相談して最適な機種を選んでもらうといいでしょう。
ソーラー式屋外防犯カメラはSDカード内蔵タイプがおすすめ
ソーラー式の屋外防犯カメラの中にはSDカードを内蔵できる機種もあります。アナログカメラが主流のころは、防犯カメラが撮影した映像はモニター下のレコーダーで録画管理していましたが、SDカードに録画映像を保存することによって、高価格のレコーダーが不要となります。
ただし、SDカードはご存じの通り破損のリスクが高くあります。目立つ欠損がなくとも1年に1度は新しいSDカードに変えるようにしましょう。
圧縮・エコモードの性能が高いカメラを選べば長期間の録画が可能
従来のアナログカメラでは、カメラ本体に圧縮機能がないため、録画レコーダーに取り込んだのちデータを圧縮していました。しかし、最新の防犯カメラは映像データの圧縮機能がカメラ本体に内蔵されていて、リアルタイムで映像を圧縮後に保存するため、従来よりも長期間の録画が可能となります。
ただし、圧縮効率は機種によって5分1~20分1と大きく異なり、基本は防犯カメラの価格が高いほど圧縮技術も比例すると考えていいでしょう。
また、ソーラーカメラの場合はエコモードの性能も非常に重要です。昔のソーラーカメラでは画質やフレームレートを落としても10日~20日間ほどしか省エネ撮影ができませんでしたが、最新のソーラーカメラであれば、80日前後連続利用することができます。
スマホで録画設定や遠隔操作が可能なソーラーカメラを選ぶ
ソーラーカメラもここ10年で数多くのメーカーが発売するようになり、導入を検討している企業はスペックを吟味して機種を選ぶ必要があります。
そこで重要視したい指標の1つが「スマホ対応の有無」です。
単にスマホで映像を見るだけではなく、スマホ上で録画設定を変更したり、遠隔操作が可能なソーラーカメラがおすすめとなります。
注意点は「ほしい機能は本当にスマホ対応が必要かどうか」です。
例えば、ほとんどのソーラーカメラはスマホで録画モードの変更や録画映像を遡って確認することができます。しかし、スマホで自分の声を現場に伝える機能が欲しいとなると、機種も限られてくるため、選べる範囲が途端に狭くなります。
「本当にスマホでその機能が必要なのか」は使用用途を鑑みた上で吟味する必要がありそうです。
スマホだけではダメ。必ずモニターや管理室は用意する
ただし、ソーラーカメラの導入にあたって、「スマホ対応を買えばモニターは必要ないかな」と考えるのはリスクがあります。スマホによる監視や操作はあくまでも臨時の手段であり、通常はモニターで確認するようにしてください。
また、防犯カメラの映像は不特定多数の人が映るため、プライバシーの塊でもあります。そのため、映像を確認するモニターは管理室に設置し、映像を操作・視聴できる人間は最低限にするのがおすすめです。
もちろんスマホも同様で、誰もが気軽にログインできる状況は好ましくありません。権限を付与する従業員はよく考えておくといいでしょう。
まとめ:防犯カメラをソーラーにするか否かは販売店に相談を
防犯カメラの新設を計画している企業は、まずは「自社の設置環境はソーラーカメラが本当に適切なのか否か」を調査することです。例えばリース契約でソーラーカメラを購入したのち、仕様上日々の運用にそぐわないことが分かったとしても、償却期間である5年ないし6年は使い続けなければなりません。
そのため、防犯カメラをソーラー式にするかどうかはよく吟味が必要です。まずは販売店に相談にして、専門家に実地調査を依頼するのがいいでしょう。その際に重要な点は、「必ず映像の画質やスマホでどこまで操作できるかを確認する」ことです。カタログスペックだけを信用してしまうと、導入後にギャップが生じることがよくあります。
そのため、販売店選びの際も、実機を用いたロケテストをしてくれるところが優良と言うことができます。