ソーラー防犯カメラの「夜間」撮影機能。おすすめの選び方
ソーラー式防犯カメラを導入する業界のうち、「夜間撮影」を重要視したい企業に向けて、おすすめの機能や機種選定・設置にあたっての注意点を解説します。
ソーラー防犯カメラに夜間撮影が求められる業界・業種・シーン
ソーラーカメラは近年防犯カメラ業界の中でも性能が飛躍して注目されている機種の1つとなります。そもそもソーラーカメラが求められるシーンとしては、大きく分けて「ケーブル工事ができない場所」や「屋外でも人があまり行けない場所」、「工事をする手間を節約したい数日間の短期使用」が挙げられます。
一方で業界・業種としては、
- 高速道路工事
- 建設工事
- 資材置き場・工場
- パイプライン
- 農家・田畑・山岳エリア
- 自然公園・国立公園・ダム等
などが主となります。また、上記は夜間撮影も必要な業種となりますが、エリアによっては辺りに人工の光がないケースが多いため、ソーラーカメラの機種選定には細心の注意を払わなければなりません。
ソーラーカメラの夜間録画。常時録画はおすすめできない
夜間撮影を目的にソーラーカメラを設置する場合、よくある質問が「ソーラーカメラで常時録画はできるのかどうか」というものです。結論から言うと、常時録画はおすすめはできません。
常時録画は一般的に24時間ずっと録画をしていることを指しますが、ソーラーカメラで常時録画する場合は、太陽光パネルだけに頼らず電源ケーブルを引くことが推奨されます。
近年のソーラーカメラは非常に性能が高くなっており、太陽光パネルの蓄電率や外部バッテリー容量の増加が取り分け飛躍しています。しかし、防犯カメラの目的はいつ現れるか分からない不審者を検知して撃退・録画することにあるため、録画できない可能性は排除しなければなりません。
ソーラーカメラの夜間録画の種類。赤外線機能が最重要
ソーラーカメラの夜間撮影録画の種類は、大きく分けて「人感センサー」と「動体検知」の2種があります。このうち、ソーラーカメラの夜間録画に適しているのは人感センサーとなります。
夜間撮影録画には動体検知と人感センサーがある
動体検知は動く物体をカメラが収めたときに反応して録画が作動します。もう少し具体的に言うと、画面内のデータ容量が急に増えたときに録画モードが作動し、データが増えた部位を検知して撮影できます。そのため、人や車両だけではなく、例えば突然光が画面を覆った際にデータが膨らみ、動体検知が作動することがあります。
一方で人感センサーは赤外線を利用して、体温や熱を感知して録画モードが作動します。動体検知と人感センサーのどちらも夜間録画は可能ですが、近年防犯カメラの技術が発達しているのは赤外線技術となるので、今後新規で防犯カメラを導入する企業は、まずは人感センサーを検討してみるのがいいでしょう。
夜間撮影を重要視する場合はスマホ対応機種を選ぶ
夜間撮影を重要視する企業は、ネットワークカメラのソーラーカメラを導入することで、リアルタイムの映像や録画映像をスマホに転送することができます。
通常、防犯カメラの監視映像は守衛室や警備室で管理者が確認しますが、小規模事業者や事務所の管理人が少数の場合は、夜間に対応できる人員が不在で自分で確認しなければなりません。
自分のスマホやタブレット、パソコンにリアルタイムの映像を転送できるのであれば、自宅で何時でも確認することができます。万が一不審者を発見した場合は、アラームが作動して瞬時にスマホやパソコンに知らせてくれるので、気づかない心配はありません。
ただし、スマホ対応のソーラーカメラはネットワークカメラでなければ対応していません。従来の同軸ケーブル型のアナログカメラではスマホ機能は使えないのでご注意ください。
ソーラーカメラで夜間撮影した映像の保存方法
ソーラーカメラで夜間撮影する場合、映像の保存方法は幾つか挙げられます。従来のレコーダーを使うこともできますが、昨今のソーラーカメラは「SDカード」や「クラウド」にも対応している機種が増えてきたので、下記でメリットやデメリットを解説します。
1.ソーラーカメラはSDカードがおすすめ。注意点とは
SDカード内蔵型のソーラーカメラも近年は普通になってきました。大容量のSDカードを搭載することによって、場合によってはレコーダーも要りません。ただし、SDカードに映像を記録する場合は、SDカードの容量が一杯になる度に防犯カメラの場所まで行ってカードを出し入れしなければならない手間があります。
また、SDカードは破損しやすいため、長期間のデータ保管には適していません。SDカードで録画した映像はできるだけ早く取り出し、HDDやクラウド、パソコンなどにデータを移すようにしましょう。
2.クラウド録画をする場合の注意点
最新の防犯カメラではクラウドに映像を転送・保存できる機種も増えてきました。クラウドのメリットは映像をネット上に保存するため、アクセス権を持っていればどのデジタル端末でもログインして映像を確認できます。また、レコーダーも必要ありません。
一方でソーラーカメラのネット環境が悪い場合、クラウドへの転送が上手くいかないことがあります。その場合はSDカードに蓄積することができますが、往々にして不安定なネット環境ではあまり使い勝手がよくありません。
夜間の使用を目的としたソーラーカメラはWiFiは必要?
昨今の防犯カメラはインターネットを介するネットワークカメラが主流となり、ソーラーカメラもネット対応の機種が普通となります。ネット環境の構築は一般的にWiFiか4G・LTEのいずれかを検討できますが、防犯カメラ業界においてはWiFiが一般的です。
WiFiは無線と有線に対応しており、有線を選択する場合はLANケーブルの配線工事が必要となります。ソーラーカメラの導入を検討している企業は往々にしてケーブル工事ができない状況にあるため、無線を検討する場合が多いですが、WiFiの飛距離や電波の安定性などトラブルもつきものとなります。
ソーラーカメラを設置する際は必ず専門家に立ち会ってもらい、ネット環境の構築から相談するようにしてください。
ソーラーカメラはSIMカード搭載機種がおすすめ
WiFiの無線が届かない場合は4G・LTEを検討することができます。スマホと同様にSIMカードをソーラーカメラに内蔵することによって、通信会社の基地局の電波が届くエリアであれば、全国どこでも通信ができます。
ただし、SIMカードを使う場合は通信キャリアと契約が必要になります。月額で費用が掛かるので、ランニングコストが若干かかることは覚えておいてください。
夜間撮影性能が高いソーラーカメラの製品価格帯
夜間撮影に特化したソーラーカメラは、赤外線やレンズの技術・性能が高いため、通常の防犯カメラよりも若干割高となります。とはいっても昨今はソーラーカメラの需要拡大に合せて価格も落ち着いてきたので、1台当り10~15万円前後で法人向けの業務用ソーラーカメラを導入することができます。
まとめ:夜間使用を想定したソーラーカメラの設置は販売店に相談を
今回は夜間の使用を目的としたソーラーカメラの選び方や簡単な仕様を解説しました。業務用ソーラーカメラを扱っている販売店はそれほど多くはないですし、実機でロケテストできる業者はさらに限られます。
当サイト「防犯カメラナビ」ではSIMカード内蔵の最新ソーラーカメラを扱っています。現地調査及び実機テストをご要望の方は、是非一度ご相談ください。