キャンプ場の運営者向け防犯・セキュリティ対策を解説
新型コロナを契機にキャンプが全国的に流行となりました。今でもソロキャンプからファミリーキャンプまで土日休日は大勢の人でごった返しています。
しかし、キャンプ場では残念ながらテントや車両を狙った盗難が散見されています。仮に何も対策をしていない場合、キャンプ場運営者の管理責任も問われる問題となります。
そこで、ここではキャンプ場に導入をおすすめしたい防犯・セキュリティ対策を具体的に解説します。
キャンプ場で盗難が多い理由
近年は芸人やユーチューバーのソロキャンプ番組や「ゆるキャン」などが一大ブームとなり、初心者も相次いでキャンプに参入。コロナが落ち着いたいまも週末キャンプは非常に高い人気を誇ります。
一方でキャンプ場ではそのような素人を狙って窃盗を繰り返す人間もいます。流行に便乗した素人の多くは一流ブランドのキャンプギアを揃える傾向にあるので、夜間にそれらをテントの外に出しっぱなしにしていると、盗難被害に遭う可能性は極めて高くなります。
盗難の多いキャンプ場の特徴とは
盗難の多いキャンプ場の特徴は下記のような条件に当てはまります。
- 24時間警備を配置していない
- 防犯カメラを設置していない
- ソロキャンパーが多いキャンプ場
- 周辺に温泉や河川など観光地がある
- 受付・管理人室からキャンプサイトまで距離がある
- 管理人の常駐しないキャンプ場
このようなキャンプ場は窃盗犯にターゲットにされやすいと言えます。キャンプギアもブランド品になれば椅子だけで1万円以上するのもざらですし、ランタン・クーラーボックス・ダッチオーブン・カメラといった片手で盗めて、なおかつ転売しやすく、高値がつくものが盗まれやすいと言えます。
キャンプ場運営者・管理者の責任追及されるケースも
どのキャンプ場もキャンプ規約の一つに「キャンプ場内での紛失・盗難に責任は負いません」という一文があります。本当に窃盗にあったという証拠もありませんし、夜間に動物がキャンプサイトに侵入して荷物を取っていく事例もあるため、一般的にキャンプ場運営側が責任追及されることはありません。
しかし、キャンプ場の管理会社としてやるべき防犯・セキュリティ対策を怠り、ずさんな管理体制の場合、被害者が責任追及をすることにより不利になる可能性も十分考えられます。
そのため、キャンプ場の運営者・管理会社は下記で解説する最低限の防犯・セキュリティ対策は完備するべきと言えるでしょう。
キャンプ場の運営者が導入すべき防犯対策・セキュリティ機器とは?
ここではキャンプ場の運営者・管理会社に導入をおすすめしたい防犯対策・セキュリティ機器を紹介します。もちろん以下の防犯対策をしても完全に防ぐことはできませんが、それでも予算や労力をかければ、その分盗難に遭う確率は低くなりますし、キャンプ場利用者も安心してキャンプを楽しむことができるので、顧客満足度の向上・リピート率の増加といった利益を期待することができるはずです。
利用客以外が入場できないようにする
まずは基本的な防犯・セキュリティ対策からご紹介します。利用客以外の部外者が勝手にキャンプ場に侵入しないように、管理人室傍にゲートを作り、利用者だけが持つことができるカードや暗証番号を用意するのが有効です。
ただし、キャンプ場は屋外のため、できるとしたら上下に開閉するバーが定番です。24時間警備のセキュリティ対策をしていない場合、管理人が不在となる夜間では効果が期待できません。
キャンプ場で盗難が発生するタイミングは夜間が多いため、入場ゲートだけでは防犯・セキュリティ対策としては不十分と言えるかもしれません。
盗難防止のワイヤーロープの貸し出しをする
キャンパーが個人でできるキャンプギアの防犯対策として、「ワイヤーロープ」が挙げられます。ワイヤーロープは安いものだと数百円で買えますが、持っていないキャンパーもいますし、安物は破断荷重が低く細いため、専用の機器を使えば簡単に切断することができます。
そのため、キャンプ場の管理事務所で無料・有料で利用者に貸し出すことによって、管理会社は最低限の防犯対策を講じたと言えますし、利用者に対しても紛失・盗難は自己責任であることを再認識させることができます。
キャンプ場に防犯カメラを設置する
キャンプ場の敷地内に防犯カメラを設置することはセキュリティ対策として非常に効果的です。防犯カメラを設置する場所は下記がおすすめとなります。
- 管理事務所周辺
- 駐車場
- キャンプサイト
キャンプ場は見晴らしがいいので、最適な防犯カメラの機種を選ぶことができれば、最小限の台数で防犯効果を最大化できます。
キャンプ場の防犯カメラ設置効果は盗難だけではない!
キャンプ場に防犯カメラを設置することによって、盗難だけではなくあらゆる利用者のトラブルに対して解決を図ることができます。
防犯カメラは事故や事件が発生したあとの証拠集めだけではなく、設置しているだけで犯罪やトラブルを未然に防ぐことができます。
不法投棄&利用者のゴミの放置の抑止
キャンプ場のような自然地帯では、夜間の誰もいない時間を見計らって不法投棄をする犯罪者がいます。また、利用者にも自分で出したごみを持ち帰らず放置したり、河原に捨てる人間も残念ながら後を絶ちません。
防犯カメラを設置することにより、こういった悪質な人間に対して威嚇ができます。特に素人のキャンパーであれば、「防犯カメラ作動中」の看板だけでも高いセキュリティ効果を期待できるでしょう。
夜間のどんちゃん騒ぎの抑止
若い人やブームに乗っかったキャンプ素人のグループ・団体の中には、マナーを知らずに夜間になってもどんちゃん騒ぎをして他のキャンプ利用者に迷惑をかける輩もいます。
防犯カメラの設置だけでは相手が脅威に感じないこともありますが、スピーカー搭載の最新ネットワークカメラであれば、パソコンやスマホからカメラを通じて「迷惑行為となるので直ちにやめてください」とこちらの音声を現場に伝えることができます。
管理人が事務所に待機している必要はなく、自宅からでもデジタル端末を用いて映像をリアルタイムにチェックできるのがネットワークカメラの強みとなります。
子供の迷子の捜索
キャンプ場のような自然エリアでは、キャンプサイトの敷地以外は森林に囲まれていて、仮に子供が入ってしまうと捜索隊を呼ばなければならない事態に発展することもあります。
防犯カメラを設置していれば、子供が迷子になったときもカメラの映像から手がかりを掴むことができるはずです。
火の不始末・火災も防犯カメラで未然に防ぐことができる
キャンプ場では利用者による火の不始末や、それに伴う火災も危惧されます。防犯カメラで異常な温度を感知することもできますので、火災を未然に防ぐことも可能です。
ネットワークカメラであれば、防犯カメラの赤外線が異常を察知すると、瞬時にスマホやパソコンに通知がいく機能があるので、警備員をキャンプ場に配備する費用も節約できます。
まとめ:キャンプ場の運営者は早急な防犯対策の導入がおすすめ
今回はキャンプ場における防犯・セキュリティ対策を紹介しました。キャンプ場で発生する事件・事故はいつ発生するか分かりません。危機管理対策を講じていないキャンプ場運営者・管理会社の担当者は、是非早急な防犯対策の導入をおすすめします。