マンションの空き巣の手口や効果的な防犯対策を詳しく解説
分譲・タワーマンションともに空き巣の被害が全国的に多発しています。そこで、ここではマンションにおける空き巣の手口や効果的な防犯対策を詳しく解説します。
マンションの空き巣の被害件数の推移とは
マンションの空き巣の被害件数は一昔前と比べると減少傾向にありますが、昨今は犯罪の凶悪化や外国人犯罪組織の流入により、これまで見なかった手口も散見されます。
また、昔と比べるとマンション規模も大きくなったほか、近所付き合いも希薄となったため、不特定多数の人が行き交うマンション敷地内では、誰が居住者で誰が部外者なのかもよくわからないこともあります。空き巣の犯罪者はそういったマンションを狙いますので、「自分のマンションは大丈夫」、「うちのマンションはセキュリティがしっかりしているから心配ないよ」という考えは非常に危険と言えます。
マンションの空き巣リスクは何階が最も高い?
「マンションの空き巣に遭う確率は何階が一番高い?」、「何階建てのマンションが空き巣に入られやすい?」といった質問も良く見受けられますが、実は統計データにあまり偏りはありません。1階2階は上階と比べると簡単に侵入しやすいですが、警備員の目も付きやすいです。
一方でタワーマンションなどの上層階も安心とは言えません。宅配業者を装って侵入したり、合鍵や下がり蜘蛛という屋上からロープを垂らしてベランダに侵入する手口も実際に被害が報告されています。
近年はタワーや分譲マンションでなくともオートロック等は普通のセキュリティになってきましたが、だからこそ空き巣犯は居住者が安心しているところを付け狙って侵入を試みます。
オートロックよりも空き巣が嫌がるマンションセキュリティを紹介
オートロックは現在では高級マンション限らずに付いている最低限のセキュリティでもありますが、マンション居住者は油断しているため、きちんと鍵が閉まっているか確認せずに出てしまったり、合鍵をすぐばれる場所に隠してしまうといった失敗も多いようです。
そこで、以下では空き巣の犯人がオートロックよりも嫌がるマンションのセキュリティをご紹介します。
1.最も強力な防犯対策は「防犯カメラの設置」
空き巣犯がマンションのセキュリティで最も嫌がる防犯対策は「防犯カメラ」です。一昔前の防犯カメラは事件後の証拠集めの手段でしかありませんでしたが、現在の最新機種であれば、侵入者を威嚇して犯行を未然に防げる機能が搭載されているものも増えてきました。
2.カードキー&暗証番号キー
ご存知の通り鍵穴のある施錠方法はスペアキーやピッキングといった方法で簡単に開けることができます。ピッキング対策としてはディンプルシリンダー錠(ディンプルキー)に変えることで開錠リスクを下げることができますが、ディンプルキーも種類が非常に多く、安いものは構造がシンプルなためプロの空き巣であれば数分で開けることもできます。
また、カードキーや暗証番号キーのいいところは、いつでもキーを変えることができる点です。定期的にカードや暗証番号を変えることでスペアキーを作られるリスクもほとんどありません。
3.警備員の常時配備
タワーマンションや敷地の広い高級マンションでは、管理人以外に外部の警備会社に防犯対策を委託契約することもあります。警備員の常時配備ができればいいのですが、大抵は深夜警備は難しかったり、広い敷地には到底足りない数人の警備員しか常駐していないことがほとんどです。
マンションが空き巣対策で初期費用を安く防犯カメラを導入する方法
マンションの空き巣対策で防犯カメラの導入を検討しているオーナーや管理組合は、できるだけ初期費用をかけずに導入したいところです。
そこで、マンションの管理人は以下の方法で防犯カメラの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
1.補助金・助成金の活用
国・自治体は定期的に防犯カメラを経費申請できる補助金・助成金制度を実施しています。通常、この手の補助金は自治会・町内会・商店街が対象となりますが、マンションのセキュリティ対策も地域住民の安全な暮らしのために不可欠なため、補助金が交付されることも多くあります。
ただし、補助金の申請は非常に複雑で書類も多岐にわたるため、申請するにあたっては防犯カメラの販売店に相談して二人三脚で導入まで手伝ってもらうのが良いでしょう。
2.リース・レンタル契約で防犯カメラを導入する
防犯カメラの導入は「一括払い・リース契約・レンタル契約」の3つの方法から選ぶことができます。一括払いで購入すればマンションの資産になるので月額費用の支払いは不要ですが、初期費用がかかります。マンションに適した防犯カメラの本体価格は8~15万円となるので、各階及び駐車場やエントランス、敷地内の公共施設につけるとなると、相応の予算が必要です。
一方で、リース契約とレンタル契約はともに月額支払いとなりますが、リース契約はリース会社とマンション、レンタル契約は販売店とマンションの契約となります。 また、レンタル契約は販売店と商談次第でいつでも解約ができますが、リース契約は償却期間中の4~6年間は解約ができません。
防犯カメラの設置を管理組合や管理会社に相談する
マンションに防犯対策の一環として防犯カメラを設置するのはマンション管理者の責務となります。十分な防犯対策を講じないで空き巣被害に遭った場合、マンション側に賠償責任が発生する可能性もあります。
もし自分が住んでいるマンションで防犯カメラの設置台数が少なかったり、死角が多く十分な防犯対策が講じられていないと感じた場合は、まずは管理組合に相談してみたり、管理会社に問い合わせてみるのが良いでしょう。
空き巣対策で防犯カメラの導入。販売店に現地調査に来てもらう
防犯カメラの導入が決まって最初にやるべきことは、販売店に問い合わせて担当者に現地調査の依頼をすることです。このときの注意点としては、「防犯設備士」の有資格者に来てもらってください。
また、すでに防犯カメラをマンションに導入済で、今回は機種の買い替えという場合も同様です。昔と今では空き巣の手口が違うので、最新の犯罪心理を基に防犯カメラの設置場所から見直す必要があります。
設置台数と工事費用は販売店担当者とよく相談しよう
設置台数と工事費用は直接導入費用に関わるので、よく販売店の担当者と相談するようにしましょう。マンションは多層階になるほど設置台数が多くなりますし、ネットワークカメラを導入するならWiFi環境も構築しなければなりません。
工事費用がかさむようであれば、リースやレンタル契約を検討したり、一度にすべて買い替えするのではなく、毎年数台ずつ入れ替え・新設するのもいいでしょう。
まとめ:マンションの空き巣対策は複数の防犯対策を講じるのがおすすめ
今回はマンション管理者が空き巣対策のための防犯対策、及び防犯カメラの導入に関して詳しく説明しました。マンションの空き巣対策は今回紹介した防犯カメラが重要な役割を担ってくれますが、それだけでは不十分です。オートロックやカード&暗証番号キー等フ葛生の防犯対策を講じることを忘れないでください。