ソーラー防犯カメラの映像はクラウドで管理!料金や方法を解説
ソーラー防犯カメラを設置する企業もここ最近で大分増えてきました。ソーラーカメラで撮影した録画映像は、各企業どのように保存・管理しているでしょうか?
これからソーラーカメラを新設する、もしくは既に導入しているが、録画レコーダーで物理的に管理している企業は、ここでは紹介するネットワークカメラを活かしたクラウド保存のメリットやデメリット、料金・方法を具体的に解説します。
ソーラー防犯カメラで撮影した録画映像の一般的な管理方法
近年は企業の防犯カメラ(監視カメラ)の設置率も着実に増えてきており、とりわけ零細中小企業が積極的に防犯カメラを導入している様子がうかがえます。建築現場や資材置き場、自然公園、ビジターセンターなどでは簡易的に設置できるソーラーカメラの導入も進んでいます。
防犯カメラで撮影した録画映像は、一昔前まではDVR(レコーダー)一択でした。現在でもDVRを録画映像の保存先として選ぶことができますが、耐久性やスペースの問題、不具合が発生したときの記録映像の破損といったトラブルが少なくないことから、昨今は別の手段を持ちいることも多くなってきました。
近年対応機種が増えてきた「SDカード」内蔵型防犯カメラ
近年は屋外防犯カメラを中心にSDカード内蔵型の機種が増えてきました。ソーラーカメラも同様に新製品の多くがSDカード内蔵型となります。
SDカード内蔵型の特徴は「防犯カメラ本体に撮影した映像を録画・保存できる」ことにあります。レコーダーや後述するクラウドと比較すると容量が少ないため録画保存できる日数は限りがありますが、容量が一杯になったら自動的に一番古いデータを上書きする機能が本体に搭載されているため、毎回SDカードを取りに行く必要はありません。
また、ソーラーカメラはSDカードを使うケースが最近増えてきたため、データの圧縮率もよく、またエコモードを使うことによって、SDカードの容量であっても1か月以上録画できる機種も出ています。
SDカードのデメリットは「本体の不具合でデータが破損する可能性がある」
一方でSDカードをソーラー防犯カメラ本体に装着することはデメリットにもなり得ます。例えば不審者が侵入した際、防犯カメラ本体を盗まれたり、SDカードを抜かれたりすると、録画データを丸ごと持っていかれることになります。DVRであればレコーダー本体、クラウドであれば、オンラインストレージ上に映像を転送しているので、仮に本体を盗まれても録画データが破損する心配はありません。
また、台風など悪天候によるソーラーカメラ本体の破損や落雷によるショートなどによってSDカード内のデータを失うことがあります。使用するSDカードはできるだけ産業用のものにするのと、定期的にSDカードを抜いてデータを別の場所に移動させることで破損のリスクを低減させることができますが、それでも絶対に安全とは言えません。
ソーラー防犯カメラの映像を「クラウド」に保存するのが近年のトレンド
レコーダー(DVR)やSDカードとは異なり、近年注目されているのが「クラウド保存」です。クラウドとは簡単に言えばオンライン上のデータスペースです。オンラインストレージと呼ばれるもので、パソコンでは既に定番となっており、DropBoxやGoogleDriveがクラウドとなります。
昨今は防犯カメラでもクラウド対応となっていて、撮影した映像をクラウドに転送して、クラウドの領域内でデータを保存・保管することができるようになりました。
ソーラーカメラでクラウド契約する際に必要なもの
ソーラーカメラでクラウド契約する際は、必ず「インターネット環境」と「ソーラーカメラがネットワークカメラ」であることが必要となります。
同軸ケーブルで接続する従来のアナログカメラをお使いの企業は、残念ながらクラウドは利用できません。
ただし、昨今発売されているソーラーカメラのほとんどはネットワークカメラとなります。ネットワークカメラを使用するためにはインターネット環境が必要となるので、クラウドのために用意するのではなく、防犯カメラを運用するためにネット環境を構築すると考えればいいでしょう。
防犯カメラ販売店とクラウド契約を交わす
まず、防犯カメラのクラウドは自社で独自に契約するのではなく、防犯カメラを購入した販売店が用意するクラウドプランに契約する必要があります。どの販売店も複数のプランを用意しており、いずれも容量別に分けられています。どのくらいの容量を保存するかは業界や業種、企業の方針によって異なるので、自社で検討して最適なプランに申し込むようにしましょう。
また、不明点は販売店の担当者に相談すれば、業界事の平均録画日数と必要となるデータ容量を教えてくれるはずです。
クラウド上の録画保存期間はオプション契約!
クラウドの料金プランは販売店毎に異なりますが、往々にして基本料金に含まれているのは月額のデータ容量のみとなります。保存できる期間はオプション契約となり、保存期間が3か月や6か月と長くなればそれだけ月額で追加料金が発生します。
クラウド契約が保守費用に含まれている場合もある
防犯カメラ販売店がクラウドを推奨している場合は、保守契約にすでにクラウドの基本料金プランが含まれているケースもあります。特にソーラーカメラは昨今はクラウド契約が普通になってきたので、販売店が特別な保守プランを用意していることもあります。
防犯カメラ販売店によってクラウド機能の違いはある?
初めてソーラーカメラを設置し、クラウド契約を交わす企業にとっては、「販売店によってクラウドのサービス品質や機能の違いはあるのか?」と素朴な疑問が浮上します。
上述したようにクラウドの料金プランは録画する1ヵ月のデータ容量や保存期間によって異なりますが、それ以外にクラウドストレージ自体の品質については、実は目に見えた違いはありません。
販売店が用意しているクラウドストレージでできる機能は「動画再生の日時指定」、「スナップショット」、「ダウンロード」、「多人数共有」、「二段階認証」、「バックアップ」などです。レコーダーでできる機能は基本的に標準装備されていますし、スマホやタブレット、パソコンといったデジタル端末で権限を持っている人なら「誰もがどこでも映像を確認できる」機能はクラウドの最大の魅力と言えるでしょう。
ソーラーカメラの運用ではクラウドとSDカードを併用する
ソーラーカメラを運用する企業の多くは無線でネット環境を構築しています。そのため、利用シーンによっては電波が不安定でネット接続が途中で切れてしまうことも考えられます。
しかし、電波が途切れてしまった場合は自動的に録画した映像を本体内蔵のSDカードに保存する機能を持つ機種もあるので、リスクヘッジを考えるならば、クラウドとSDカードを併用できるソーラーカメラを選ぶのがいいでしょう。
ソーラーカメラでクラウド契約をする場合は販売店に相談を
今回はソーラー防犯カメラでクラウド契約をする際のポイントを解説しました。クラウド契約はレコーダーやSDカードと異なり月額費用が掛かるため、保存方法として本当に採用するべきかはよく社内で吟味が必要です。
ただし、最適なプランや保存方法は販売店に相談をして、担当者が設置環境を交えた上で決めるのがいいでしょう。