学校幼稚園における関係者以外の訪問者の最新の防犯対策を解説
学校・幼稚園では、OBの訪問も含めて関係者以外の訪問者に関しては、細心の注意を払わなければなりません。一度のあやまちが取り返しのつかない事態に発展することもあります。児童・園児は自分で身を守る術を持ちませんので、学校・幼稚園の教員・スタッフが一丸となって危機管理意識を持ち、防犯対策を実施する必要があります。
そこで、ここでは学校・幼稚園で関係者以外の訪問者の懸念されるリスクや、事件への発展を防ぐ最新の防犯対策をご紹介します。
学校・幼稚園で問題視される関係者以外の訪問
全国の学校・幼稚園では、関係者以外の立ち入りを禁止する防犯対策が昨今求められています。多くの学校・幼稚園では出入り口に禁止看板を立てている程度となるのが現状で、実際は単なる警告では不審者には十分な効果がなく、躊躇いもなく校庭に入ってきてしまいます。教員が園内に不在のときに侵入されたり、防犯カメラの死角で見えない位置にいて気づかないこともあり、場合によっては校舎の中まで侵入を許してしまうケースもあります。
学校・幼稚園の対応としては、関係者以外の訪問者の侵入を許さないことはもちろん、学校周辺をうろついている不審者に対しても気を配らなければなりません。
関係者を名乗る訪問者にも対策が必要
一方で関係者を名乗る訪問者にも注意が必要です。学校の卒業生(OB)と名乗る人や出入り業者を名乗るが普段見かけない人が訪問してきた際は、学校・幼稚園として、どのような対応をとるのかを予め決めておき、ルール化しておくことが求められます。
関係者を装って学校・幼稚園の敷地に侵入する犯罪者もいるということは覚えておきましょう。また、学校の卒業生が堂々と校庭や校舎に侵入してくるケースは実は頻繁にあります。懐かしい担任との再会目的であればいいのですが、児童に危害を加える事件も過去に報告されています。中学生と小学生では体格があまりにも違うことも教員は意識しなければなりません。
挙動不審な関係者以外の訪問者は要注意
学校・幼稚園に侵入を企む不審者は、学校の外回りを怪しげに歩いたり、正門や出入り口付近で挙動不審な素振りを見せることがあります。これは防犯カメラや警備員、教員の監視の有無といった学校・幼稚園のセキュリティを確認しているためです。防犯カメラ傍で帽子を被ったり、うつむいて顔を見せないなど、明らかに防犯カメラや周囲を意識している場合は、事件性があると判断して園内に侵入される前に教員がしっかりと対応するべきです。
学校・幼稚園の関係者以外の訪問者による事件の可能性を考慮
学校・幼稚園では近年親切な人を装った児童の誘拐や、園内で刃物を振り回す男といった重大な事件が発生しています。ここで問題となるのは、不審者が容易に出入りできてしまう学校・幼稚園側の防犯対策です。
関係者以外の訪問者、及び素性の知らない大人を校庭や園内に入れるのは、児童・園児の命を脅かす多数のリスクを抱える、ということを教員全員が再認識しなければなりません。
<h3>最新のセキュリティ機器の導入のメリットデメリット
学校・幼稚園では近年補助金等を活用して、最新の防犯機器を導入するところも増えてきました。しかし、最新の防犯カメラを設置しても、「死角が多くて見えない」、「使い方が分からない」、「教員全員に防犯対策を共有したいけど、時間がない」といった防犯カメラの使い方が分からず放置していたり、教員の危機管理の意識が低い学校・幼稚園も少なくありません。
最新のセキュリティ機器を導入するのであれば、専門家の立ち会いのもと、しっかりと設置場所や使い方をレクチャーしてもらい、教員全員で情報共有しなければなりません。
学校・幼稚園教諭の危機管理意識も大切
また、最新の防犯対策を導入して不審者を早期に発見することができても、教員が気づかなかったり、身分証の提示すらさせないでみすみす園内に入れてしまっては、せっかくの防犯機器も意味をなしません。
関係者以外の訪問者に対しては、例外なく身分証明書を提示・コピーさせてもらい、常に教員が同伴するといったマニュアル化も必要です。最新の防犯機器である「ハード」と、危機管理意識の「ソフト」の両面を合わせることにより、事件を未然に防ぐ防犯対策の強化が実現します。