自治会の地域安全対策のための夜間対応型防犯カメラ導入事例
自治会では地域の安全対策のために防犯カメラの導入が推奨されています。近年は補助金や助成金を活用して防犯システムを導入する自治会も増えてきましたが、ここでは不審者を早期発見する夜間対応型防犯カメラを地域に導入した事例を紹介します。
防犯カメラの導入を検討したきっかけ
近年は自治体・町内会からの防犯カメラ導入の問い合わせを大変多くいただいています。今回導入のお手伝いをさせていただいた自治会では、兼ねてより不審人物の出没が報告されており、地域住民から自治会宛に多数の相談が寄せられていました。
- 不審者の凶悪犯罪
- 子供の連れ去り
- 放火
- 不法投棄
上記のような犯罪リスクは住宅街でも危惧されており、大事に至る前に対策を講じたいという自治会の強い希望がございました。
補助金で初期費用の大部分が補填される
今回、自治会では地方公共団体が実施している補助金制度を使うことができました。補助金は主に非営利団体が地域の安全・治安維持のための防犯カメラ導入費用に使うことができ、自治会・町内会・商店街・マンション管理組合などが交付の対象となります。
ただし、自治会が補助金を申請する際は、事前に防犯カメラを設置する場所の許可書など必要書類の準備が必要です。初めて申請する場合は複雑すぎて挫折することもあるかもしれません。そのため、補助金の申請が決まった段階で販売店に相談するのが良いでしょう。
自治会で夜間対応型防犯カメラを導入するポイント
今回の導入目的は不審人物の早期発見と対応となります。そのため、夜間であっても不審者の顔や車のナンバープレートを鮮明に映せる高性能のカメラが必要となります。近年は赤外線技術が飛躍しており、夜間でもカラー撮影できる機種が増えてきました。また、録画映像はSDカードに保存することで取り出し・持ち運びも容易となります。
防犯カメラの設置場所が電柱の場合は共架料と電気代が必要となるほか、土地オーナーが存在する場合は同意書も必要となります。
自治会が防犯カメラを導入する際は「属人化」しないルール作成を
自治会が防犯カメラを導入するにあたって、ありがちとなる問題が「属人化」です。防犯カメラを操作できる人や映像を管理する人が特定の担当者しかいなく、他の人が扱えない状態だと運用状況がブラックボックス化してしまいます。
そうならないためには、事前に運用ルールやマニュアルを作成し、それに基づいて防犯カメラシステムを活用することです。
個人情報の取り扱いルールを策定する
自治会のような地域住民の治安維持を目的に防犯カメラを導入する場合、個人情報の取り扱いには細心の注意が必要です。防犯カメラは不審者の特定により犯罪を未然に解決することが本質となりますが、カメラの性質上一般人の顔も鮮明に録画するため、万が一映像が漏洩してしまうと大きな問題に発展することも危惧されます。
対策としては、個人情報の取り扱いルールを策定したり、事務所にモニターを置かない、映像を確認するパスワードはメモ書きしない、といった方法が挙げられます。
自治会で夜間対応型防犯カメラを導入した後の感想
今回は夜間対応型防犯カメラを町の要所に設置しました。設置範囲内に居住している住民への理解も事前にとることで目立ったトラブルもありませんでした。
補助金の申請にあたっても書類作成から弊社担当者が携わることにより、申請から交付まで不備なくスムーズに完了できたことも評価いただきました。
防犯カメラナビからひと言
自治会の防犯カメラ導入は補助金で初期費用の大部分を賄うことができます。しかし、電気代や部品交換代、カメラの修理代、保守費用などは補助の対象外となるケースがほとんどです。そのため、防犯カメラを設置したあとは、販売店と保守契約を結ぶのが低予算で防犯カメラを維持するポイントとなります。
また、防犯カメラを選ぶにあたっては目的・予算・設置環境によって機種を選定することになりますが、これには犯罪心理をよく理解した専門家の提案が必要となります。単に「安いから」、「一番高機能だから」といった理由で選んでしまうと、運用上重大な支障が発生することもあります。
月々の想定コスト
月額18,000円
補助金の申請方法や条件・期間・補助率・申請対象などは、実施されている制度によって大きく異なります。そのため、まずは自治体の窓口に連絡を取り、現在申請できる補助金制度の有無を質問してみるのがおすすめです。
また、補助金を利用する場合、リース契約やレンタル契約の費用を経費計上することはできません。補助金が交付されるのは設置後(販売店から購入後)となるので、導入費用は年度予算で確保しておかなければならないことも覚えておいてください。