病院でも多発傾向に!車両の盗難やイタズラを未然に防ぐ方法
日々多くの患者が訪れる病院では、来院者が安心して診察を受けられるよう、あらゆるセキュリティリスクの排除に努めたいところです。しかし、昨今は病院において医師や来院者の車両を狙うイタズラや盗難事件が相次いでいます。
もし病院関係者の中に「うちの病院もやられたばかり……」という人がいましたら、ここで紹介する車両の盗難やイタズラを未然に防ぐ方法を導入してみてはいかがでしょうか。
病院で懸念される典型的なセキュリティリスクとは
病院にはさまざまなセキュリティリスクが存在しています。不審者の侵入や、それに伴う患者の私物の置き引きや盗難被害は、病院において最も多発している事件となります。それ以外にもクレーマーの対応、従業員による不正行為、医薬品の盗難も重大なセキュリティリスクの1つです。
しかし、昨今病院で懸念されている問題は、院内駐車場における車両の盗難やイタズラ被害です。来院者の車両が盗難被害に遭ってしまっては、噂は瞬く間に広まってしまいますし、患者は安心して病院で診察を受けることすらできなくなります。そのため、病院側は駐車場の防犯カメラの設置状況を見直して、必要ならば早急な防犯対策が必要となります。
病院で車両の盗難が相次ぐ理由
総合病院では、患者の知人親族も来院できるよう、駐車場の面積は広く作られています。また、ほとんどの病院の駐車場は屋外となり、警備員も少なく、防犯対策も緩いため、窃盗犯の中には病院の駐車場を専門に車両を盗んだり、車上荒らしをする人間もいます。
長時間を車両を駐車するため窃盗をする余裕がある
平日や土日になると、病院は朝から夕方まで多くの患者で混み合っているため、最低でも1~2時間以上は車両を駐車し続けることになります。
また、大学病院や救急病院は夜間の診療も行っていますし、入院患者の看病のために夜から明け方まで病院に留まる人も少なくありません。
窃盗犯からすると、「病院に来た運転手は車を離れたら、最低でも1時間は戻ってこない」ことを理解しているため、余裕を持って車両の窃盗を企てることができます。また、土日の駐車場は車両で一杯となり、防犯カメラの死角が多く生まれてしまうため、警備員も気づくことはなかなかできません。
不特定多数が自由に出入りするため怪しまれない
会社の専用駐車場や月極駐車場は利用者が決まっているため、不審者の侵入は比較的容易に特定することができます。しかし、病院の駐車場は特定の利用者がいないほか、遠方から来る患者も少なくありません。そのため、周囲の人は誰も犯人を不審者だとは思いません。仮に犯行現場に居合わせたとしても、「鍵を失くしたからもたついている」程度しか思わないかもしれません。
病院では車両へのイタズラも危惧
また、病院の駐車場では車両の盗難だけではなく、イタズラも危惧されています。10円玉や尖った石などで車体に意図的に傷をつける不良の集団もいれば、ライトやドアミラーを破壊したり、ワイパーをわけもなく取ったりする輩もいます。その多くは防犯カメラの存在に気づくと犯行をやめますが、防犯カメラの位置によっては「ここだと死角になってバレないな」と感づかれてしまうことも多々あります。
若い不良集団は往々にして犯罪意識が低いため、誰かに注意されても簡単にやめることはしませんし、病院の駐車場が彼らにとってのたまり場になっているのであれば、毎回車が傷つけられる可能性もあります。
車のパーツの盗難はプロの窃盗犯の可能性が高い
一方でタイヤやホイール、エアロパーツ、車内のドライブレコーダー、ETC車載機、カーナビといったパーツの盗難被害に遭った場合は、プロの犯行である可能性が高いです。近年は車両を狙った組織犯罪が増加しており、場合によっては一度に数十台の車が被害に遭う可能性もありますので、早急に警察に相談をして、病院全体の問題として解決に尽力すべきでしょう。
病院に設置している従来の防犯カメラでは車両を守れない
ほとんどの病院では院内だけではなく、駐車場にも防犯カメラを設置していることでしょうが、駐車場全体を監視することを目的としてしまうと、窃盗犯にとっては脅威ではありません。
もし既に車両の盗難やイタズラ被害に遭っているならば、同一犯による常習化も危惧されます。今一度防犯カメラの機種や設置場所、台数などを見直してみることを強く推奨します。