24時間救急対応総合病院の防犯カメラ活用&導入事例
今回導入のお手伝いをさせていただいたのは24時間救急対応の総合病院です。常に不特定多数の人が出入りするため院内スタッフもすべての利用者を把握することはできません。そのため、あらゆるセキュリティリスクを想定することができます。
そこで、ここでは患者や利用者を守るための防犯カメラの活用&導入事例を紹介します。
防犯カメラの導入を検討したきっかけ
今回導入させていただいた病院は24時間患者を受け入れる救急病院です。総合病院のため常に不特定多数の人が大勢出入りしているので、セキュリティ対策を強化したいとの要望を受けました。
また、具体的に以下の問題が現在進行形で発生しており、早急に対応したいという強い希望もありました。
- 患者やその保護者と看護士間のトラブル(喧嘩・クレーム)
- 病院の薬を盗もうとする人がいる
- 入院患者の深夜の徘徊を監視したい
- 置き引きが発生している
- 病棟が多いため事務所やナースステーションなど、一か所でモニター管理できるようにしたい
いずれも大規模の総合病院ではよくある事件・トラブルとなります。現在は各フロアに防犯カメラを設置しているものの、モニタリングは不十分で、ナースや医師もうまく活用できていない現状も解決したいとのことでした。
特に患者関係者と病院側のトラブルを巡っては裁判沙汰になることもあり、病院側が無実の証明ができない場合、信用の失墜に繋がります。そのため、現場の音声を拾う防犯カメラの設置も求められます。
病院荒らしが全国的に増加中
近年は日本国内でも凶悪犯罪が増えてきたため、全国の病院でセキュリティ対策の見直しが活発化しています。特に24時間患者を受け入れている救急病院では夜間になると人員が少なくなるため、出入りする不特定多数の利用者に対して関心がいきわたらなく、犯罪リスクが増加します。深夜帯の救急病院を専門に狙う病院荒らしも存在するため、病院オーナーや担当者は危機感を持って防犯対策に臨む必要があります。
24時間救急対応総合病院で防犯カメラを導入するポイント
総合病院で防犯カメラを導入するポイントは、「高画素&音声やり取り機能」が搭載した機種を設置することです。病院は比較的天井が高く、一台のカメラで広範囲を映さなければなりません。ズームをしたときに顔が鮮明に映り特定できるよう、高画質なカメラとモニターが必要となります。
また、現場の会話のやり取りをしっかりと拾えるように、マイクが搭載されている機種を選ぶとともに、雑音が酷く声が聞こえない場合は別途集音マイクの設置が求められます。
救急病棟の出入り口は赤外線カメラを採用
一方で救急病棟の出入り口や夜間受付は人が不在になることも多く、不審者の侵入の可能性も示唆されます。そのため、出入りする人を漏れなく検知する赤外線カメラを採用し、また、深夜の消灯中でも高解像度の白黒またはカラー撮影できる機種を選ぶのが大切となります。
個人情報の漏洩には細心の注意を払う
近年はネットワークカメラが主流となり、ログイン情報さえ知っていれば誰でもスマホやパソコンで防犯カメラの映像を閲覧することができます。しかし、病院のような不特定多数の人が映る映像は個人情報の塊となるので、モニター以外のデジタル端末で映像を確認する際は注意が必要です。
ITの理解に疎い人が利用する場合、ログイン情報を忘れないように付箋に書き留めてパソコンに貼っているケースもあり、これは不審者や第三者に漏洩する原因となります。防犯カメラの映像閲覧に関するレギュレーションは事前に決めて関係者に周知させることも重要です。
24時間救急対応総合病院に防犯カメラ導入後の感想
この度防犯カメラの導入により、看護師から非常に高い評価を得ることができました。これまでの防犯カメラと比較して映像が高画質化したこと、また設置台数と設置場所を最適化したことにより、いままで見えなかった死角や場所をナースステーションで確認することができ、看護師が安心して勤務できるようになったとのことです。
また医師や看護師長など限られた人にのみログイン情報を渡し、タブレットやパソコンで映像の閲覧権限を付与することで、特定の場所・病棟のセキュリティ・モニタリングの強化にも成功しました。
防犯カメラナビからひと言
病院に防犯カメラを設置する場合は、「救急病棟の有無」、「病棟の数・規模」、「防犯カメラの映像を誰がどのくらいの人数で確認する必要があるのか」などを総合的に考慮しなければなりません。
近年は2年おきに最新機能を搭載した機種が出ると言われているように、防犯カメラも機種による性能差が大きくなっています。そのため、まずは販売店の専門家に現地調査を依頼し、場所ごとに最適な機種を選定するようにしましょう。
月々の想定コスト
月額18,000円
総合病院では集音マイクや高画質な映像を閲覧できるハイビジョンカメラを病棟ごとに設置することになるほか、配線工事も含めると相応の予算を取る必要があります。
ただし、病院ではリース契約できるほか、国や自治体が実施している補助金を活用できるケースもあるので、まずは販売店の担当者に現状を相談することからはじめてみてはいかがでしょうか。