調剤薬局向けリスク管理・防止システムの導入事例
調剤薬局では処方ミスや内部不正、外部侵入といったリスク対策が必要です。誤った処方ミスは損害賠償請求に発展することもあります。
そこで、今回は調剤薬局におけるリスク防止システムの導入事例を紹介します。
防犯カメラの導入を検討したきっかけ
今回は東京都内に所在を置く調剤薬局のエリアマネージャーからお問い合わせをいただきました。厚生労働省は令和5年にサイバーセキュリティ対策を義務化する省令を薬局に向けて公布しましたが、調剤薬局においてはそれ以外にも「処方ミス」や「内部不正」、「薬を狙った窃盗事件」などが全国で散見されます。
そこで、今回自社の店舗においてリスク管理が徹底されていないことを危惧し、運営している調剤薬局すべてに防犯カメラの導入を決定したとのことでした。
内部不正&薬剤の窃盗事件への対策は喫緊の課題
調剤薬局では、内部不正や薬剤の窃盗事件が大きな懸念事項として挙げられます。過去には調剤薬局勤務の薬剤師が1年以上にわたり薬剤を盗み転売。店舗は計1億円以上の損失を被った事件がありました。
また、2023年には深夜の調剤薬局に忍び込んだ薬剤の窃盗事件も複数件発生。いずれも窓ガラスを割った犯行かつ一夜で複数店舗を同時に襲って犯人は逃走しています。
調剤薬局では通常のドラッグストアでは入手できない抗うつ薬や抗がん剤などが盗まれやすく、窃盗犯は転売や身内に配るといった目的で長期的に犯行に及ぶ傾向にあります。
棚卸を年に1度くらいしか行わない、新人が多い、人の気配がない立地、裏口がある、といった調剤薬局は特に標的にされやすいので注意が必要です。
調剤薬局でリスク管理・防止システムを導入するポイント
調剤薬局に防犯システムを構築する場合のポイントは、「夜間の防犯対策強化」と「内部不正の抑止」です。近年は最新機種を中心に夜間撮影機能に長けた防犯カメラも増えてきました。一昔前の防犯カメラだと、周辺に光がないと映像が鮮明に映りませんでしたが、昨今は極小の光でもしっかりと犯人像を捉えることができるようになっています。
ただし、仮に犯人の顔を録画できても犯行を止められなければ意味がありません。そこで、今回導入させていただいたのが「音声機能付き防犯カメラ」です。犯人が侵入を試みようとすると、防犯カメラの内部スピーカーから「侵入者発見。警察に通報します」などと任意の音声を出すことができ、犯人の侵入を阻んで撃退することが期待できます。
防犯カメラの導入で処方ミスにも対応できる
調剤薬局では薬剤師による「処方ミス」も深刻な問題となり得ます。処方ミスは医師の処方が間違っている場合と、薬剤師が誤った薬剤をお客に提供してしまう場合があります。前者であっても疑義照会といって調剤薬局側は医師に疑わしい処方に関して確かめなければならなく、それを怠ると過失責任による損害賠償問題に発展することがあります。
このような処方ミスの再発防止を防ぐためにも、防犯カメラによってどのような手順・工程でミスが発生してしまうのかを確かめることは非常に重要とされています。
調剤薬局でリスク管理・防止システムを導入した後の感想
今回は音声付きの夜間撮影性能が高い防犯カメラを調剤薬局の店舗内外に設置しました。内部に設置する際は棚による死角を最小限に抑えるため、設置場所や高さ、位置、向きに関して慎重にロケテストを行いました。その結果、どの場所からも薬剤師の薬剤処方の映像を鮮明にモニターで確認できるようになり、エリアマネージャーに高い評価を頂きました。
また、音声システム付きの防犯カメラは、上述した侵入者に向けての使用用途だけではありません。出入口に設置することで、営業時間内は「いらっしゃいませ」、「ありがとうございます」と音声を変えることも可能です。当調剤薬局は出入口に音声再生装置がないため、今回導入した防犯カメラで代用できると喜んでいただきました。
防犯カメラナビからひと言
防犯カメラナビは病院及び調剤薬局への防犯対策システムの導入事例が多数ございます。調剤薬局といっても店舗によって周辺の立地環境やフロア面積、既存のセキュリティ機器の有無などが変わるため、導入機種もそれに応じて吟味が必要です。
弊社「防犯カメラナビ」では無料で環境調査とロケテスト(トライアル)を実施しており、防犯設備士の資格を持った専門家が担当させていただきます。
月々の想定コスト
月額10,000円
複数店舗同時に防犯カメラを導入する場合、配線工事などを含めると初期費用が当初の予想を超えてしまうこともあるかもしれません。ただし、防犯カメラのような通信機器はリース契約が可能なので、毎月の支払いを損金計上できます。
ご予算に応じて最適な提案をさせていただきますので、まずはお気軽にお問い合わせください。