太陽光発電所向けAI警備システムの最新導入事例
太陽光発電所向けにAI警備システムの導入事例を紹介します。太陽光発電施設では近年窃盗事件が多発。それに伴いセキュリティの強化が求められます。今一度自社施設の防犯対策を見直してみましょう。
ここでは防犯カメラによるAI警備システムを導入した太陽光発電所の事例を紹介します。
太陽光発電所に防犯カメラの導入を検討したきっかけ
今回ご依頼いただいた太陽光発電所の事業者様は、全国の中でも銅線の窃盗事件が多発している地域に所在を置き、自治体や警察庁からも防犯対策の強化を求められている状況でした。当初は地元の警備会社に相談し、防犯機器の設置や有人警備などを検討したものの、ランニングコストが掛かり過ぎるため断念。ネットで調べているうちに、太陽光発電所の防犯強化に強い当社「防犯カメラナビ」の存在を知り、お問い合わせをいただいた経緯となります。
太陽光発電所で防犯対策の見直しが急務な理由
近年、全国の太陽光発電所では銅線の盗難被害が深刻化しています。銅線の価格は数十年前から右肩上がりで値上がりし、2000年と2014年を比較すると7倍増に至っています。特に新型コロナとロシアのウクライナ侵攻が重なった2021-2022年にかけて急増し、その後も毎月のように過去最高値を更新しているのが現状です。
太陽光発電所に侵入して銅線を盗む手口
そのため、太陽光発電所に侵入する窃盗犯は、ほぼ銅線を目的としています。太陽光発電所を囲むフェンスはボルトクリッパーやディスクグラインダーなどで簡単に切断できるので、防犯対策としての効果は期待できません。また、太陽光発電所で使われる銅線もボルトクリッパーがあれば簡単に切断できるので、あとは数人がかりで盗んで車に詰め込むだけで窃盗を成功させることができます。
ハイエースやワンボックスに詰め込めば、一度に数百キロの銅線を盗むことができます。仮に1100円/kgで転売すると、100キロで110万円の利益を窃盗犯は一夜で手に入れることができることになります。
銅線の転売が容易なことも太陽光発電所が狙われる理由
銅線は法人番号などが記載されているわけではないため、全国のリサイクルセンターやスクラップ事業をしている会社に簡単に転売することができます。転売された銅線は精製&再加工されるので、転売後に犯人を逮捕しても盗まれた銅線は戻ってこず、ほとんどのケースで事業者は泣き寝入りすることになります。
現状の太陽光発電所で導入されている防犯対策とデメリット(欠点)
全国の太陽光発電所で導入されている現状の防犯対策は以下が主流となっています。いずれも一長一短があるほか、機種によって性能差が大きいため防犯効果の程度は見直しが必要となります。
1.防犯カメラ(監視カメラ)のメリットとデメリット
防犯カメラは低予算で導入でき、かつ優れた防犯効果を有しているのが特徴です。一方で機種や発売年によって性能差が大きく、また映像を録画するだけの機能しか有していないカメラを導入していると、犯人の脅威にならずに侵入と窃盗を許してしまいます。
防犯カメラは機種選定や設置場所の最適化を図ることで、高い防犯性能を発揮することができるので、必ず防犯機器を専門に扱う専門店に相談し、“防犯設備士”の資格を持つ専門家に現地調査をしてもらったのちに導入するようにしましょう。
2.有人警備のメリットとデメリット
警備会社と契約して有人警備をつけることも可能です。防犯対策の観点からは最も防犯効果が高いと言えるでしょう。しかし、広大な敷地面積を持つ太陽光発電所に警備員を常駐させるとすると、複数人が必要となるほか、深夜警備も必須となります。大手企業であればまだしも、零細中小企業の太陽光発電事業者だと、毎月の維持費を払うのが困難となることが予想されます。
3.外周警備のメリットとデメリット
警備会社に基礎的な防犯対策を設置してもらい、さらに侵入者を検知すると、25分以内にガードマンが現場に駆け付けるサービスが外周警備の特徴です。太陽光発電所が市街地にあれば有効ですが、山林の自然エリアにある場合、警備員は警備業法で定められた25分以内に現場に駆け付けることができないため、外周警備の契約は利用できないことがほとんどです。
4.セキュリティ機器設置のメリットとデメリット
その他にも赤外線探知や禁止看板、警報装置(ビームセンサー)といったセキュリティ機器の設置事例も多いですが、いずれも窃盗犯に仕様を見破られていると、侵入者を撃退することは難しいと言えます。近年は防犯カメラと連携してシステムを構築できるので、そちらを採用するのが良いでしょう。
太陽光発電所向け防犯カメラを使った最新のAI警備システムを導入するポイント
IT革命と叫ばれた2000年以降、防犯カメラもアナログからデジタルに移行し、ネット間データ転送を用いた「ネットワークカメラ(IPカメラ)」がセキュリティ業界の主流になりました。最新の防犯カメラではAIを用いて昼夜問わず高精度で人や車両を検知することができ、また、音・光・音声によって不審者を威嚇し、敷地に侵入させない防犯構築が可能となりました。
防犯カメラで高度なシステムの構築が可能。最小限の予算で導入するポイント
上記でも解説したように、本来複数の高価なセキュリティ機器を設置・連携させて成せるAI警備システムも、近年は防犯カメラ1台で構築できます。初期費用はもちろん、導入後のランニングコスト(月々の費用)も最小に抑えることができるのが大きな特徴です。
一方で侵入者を威嚇撃退するためには、防犯カメラの適切な機種と台数、設置場所を理解しなければなりません。そのため、最新のネットワークカメラの導入と施工に精通した業者を選ぶようにしてください。
■SHABECAM
「SHABECAM」は音や光、音声で侵入者を撃退できる犯罪抑止機能が充実しているのが特徴です。不審者を検知後は各種デバイスに通知が届くので、リアルタイムで犯人を確認し、即警察に通報できます。
>>SHABECAMの製品紹介ページへ
太陽光発電所向けAI警備システムを導入した後の感想
今回導入したAI警備システムは、「不審者を敷地に入れない」、「窃盗犯の逮捕ではなく、未然に犯行を防ぐ」ことを念頭に防犯対策を講じました。太陽光発電所に設置したのは最新の音声撃退機能を搭載した機種で、さらにネットワークカメラを活かし、人や車両を検知後は即座に管理者のスマホやパソコンに通知がいくよう設定しました。
今回のご依頼者様は小規模事業者で、社長自身で監視・管理することから、社長のスマホに通知設定することで、自宅や出先でも現場の映像をリアルタイムで確認できるようにしました。「人の検知が非常に正確」、「夜でも高画質なのが嬉しい」といった高評価をいただきました。
防犯カメラナビからひと言
太陽光発電所が限られた予算内で防犯強化を検討する際は、「不審者の早期検知」と「侵入者を撃退」する機能を有した機種を選ぶのが肝要です。日本製の防犯機器メーカーだけから選ぶと、要望の機種を見つけることができなかったり、無駄に高い買い物をしてしまいがちなので、国内・海外問わず良質な機種を探すのがおすすめです。
月々の想定コスト
月額8,500円
太陽光発電所の面積・規模にもよりますが、5台運用で1万円前後が予算となります。また、ネット構築の有無や工事の難易度によっても異なるので、詳しくは当社「防犯カメラナビ」にご相談ください。弊社在籍の専門家が直接現場訪問し、環境調査を実施の上、具体的なお見積りを提出させていただきます。