資材置き場の放火リスクと未然に防ぐ防犯対策法
防犯カメラを設置している資材置き場の多くは、盗難被害を防ぐためとなります。しかし、資材置き場は放火犯にとっては立地・環境条件が揃っており、犯行を企てやすい場所でもあります。
そのため、資材置き場の監督・責任者は、今一度セキュリティ対策を見直し、防犯カメラの設置場所や機種の選定を、改めて検討してみることを強く推奨します。
ここでは資材置き場における放火のリスクをご紹介するとともに、防犯カメラの設置による放火を未然に防ぐ方法をご紹介します。
資材置き場はセキュリティリスクで溢れている
広い敷地面積を有する資材置き場は、セキュリティリスクで溢れており、電動工具や電線、銅線などの盗難や放火はもちろん、車上荒らしや事務所荒らしもうかがえます。ご覧のように、資材置き場は常に一定の事件発生リスクを抱えていることが分かりますが、その一方で防犯対策を万全にしているところは、それほど多くない印象です。
もし放火による火災が発生した場合、金属材や工具、事務所はすべて燃えてしまい、大損害を被ることになります。そのため、資材置き場では必ず放火を未然に防ぐ対策を講じておく必要があります。
昨今資材置き場で放火事件が多発する理由は?
昨今は資材置き場で放火事件が増えていますが、その最も大きな理由の1つに「人がいない」ことが挙げられます。深夜の時間になると、資材置き場の敷地内はもちろん、周囲にも人影はなくなります。放火を企てる人間にとっては、これ以上にない環境下となるのです。
資材置き場が不良のたまり場になっている
資材置き場のような死角が多く広々とした場所は、往々にして不良のたまり場になりやすいです。不良たちが捨てた煙草の吸い殻から資材に燃え移ることも考えられますし、遊び半分で意図的に放火をすることもあります。
仮に不良たちが火災に気づいても、消防車を呼ぶことは少なく、大抵は恐怖心から逃げるようにその場を離れてしまいます。放火による火は想像以上に長く燃え続けるため、その間に風に煽られて隣家や公園に燃え移る、といったケースも考えられます。
死角が多く、周囲に人の気配がないので犯行を企てやすい
市街地にある資材置き場は、塀で囲まれていることが多いため、一度敷地内に侵入してしまえば、周囲から見られることはありません。そのため、従業員が不在の夜間に侵入すれば、感知する人もいなく、誰にも見つかることなく放火を実行することができます。
また、防犯カメラを設置している資材置き場であっても、その多くは資材や車両を映すためとなるので、プレハブの裏手や資材に隠れた死角は、カメラも行き届きません。
仮に防犯カメラで犯人を特定し逮捕することができても、放火で失った財産は返ってはきません。多大な損失を抱えることはもちろん、被害者が出てしまうと取り返しのつかない問題に発展してしまいます。
資材置き場の放火は衝動的な犯行も多い
資材置き場における放火犯は、常習である放火魔はもちろん、素人による犯行も実は多いのが特徴です。「夫婦喧嘩をしたあとでむしゃくしゃしていた」、「ちょっとした好奇心でやってみたくなった」などと無計画で衝動的な放火が原因であることも多く、大抵は、最初は段ボールや廃材に火をつけてみたのが始まりで、そこから想像以上に火が舞い上がり、辺りに燃え移ってしまった、というケースが報告されています。
資材置き場の放火は惨事になりやすい
資材置き場には、金属材や木材、プレハブなど火災の発生原因が多く、火の手が上がりやすいことが懸念されます。特にプレハブのような軽量鉄骨は火災が発生すると、逃げる余裕もなく崩壊してしまいますので、もし倉庫や事務所内に人がいたら大変です。
また、郊外の資材置き場は大半が塀がなく、森林に密接していることも多いため、火の手が隣の林に燃え移ってしまい、大きな火災へと発展してしまう事例もあります。
資材置き場では放火の防犯対策も必須
今回ご紹介したように、資材置き場では放火の防犯対策は盗難と併せて必須となります。一度火がついてしまうと、即座の消化は困難となるため、重要となるのは放火犯を敷地内に侵入させないこと、もしくは侵入されても、ここで放火をすると、逮捕されるリスクがあることを感じ取らせる防犯対策が必要となります。