資材置き場のトラックの盗難やいたずらのリスクと解決方法
資材置き場で懸念される盗難事件は、なにも建設資材だけではありません。資材置き場に置いているトラックが盗難被害に遭ったり、いたずらされて業務に支障がでることも少なくありません。このような犯罪リスクを防ぐためには、防犯機器を設置するだけではなく、正しい危機管理の知識も必要となります。
そこで、ここでは資材置き場におけるトラックの盗難、いたずら被害によるリスクと未然に防ぐ解決方法をご紹介します。
資材置き場は盗難リスクの高い業種
資材置き場や建設作業現場などは、他の屋内施設と比べて見晴らしがよく、窃盗犯の標的になりやすい業種といえます。資材置き場には事務所荒らしはもちろん、現場に無造作に置かれている銅線や電線、金属、電気工具、トラックなど、あらゆる備品が盗難被害の対象となります。
トラックのように盗難に遭えばすぐに気づくものもあれば、銅線や資材など、少量ずつ盗まれている内は、なかなか気づくことができないものも資材置き場には多くあります。そのため、資材置き場の管理者は、定期的に資材の数量をすべてチェックすることも業務の一環として必要となります。
作業着を着た犯行だから誰も怪しまない
窃盗犯は資材置き場に侵入する際、作業着を着用して犯行に取り掛かります。周囲から見れば、資材置き場の従業員と誤解してしまい、誰も訝しく思う人はいません。そのため、場合によっては白昼堂々と何度も資材置き場の出入りを繰り返し、100キロを超える備品をトラックに積み込み、車両ごと持ち去るケースも散見されます。
資材置き場は下見がされやすく、トラックの盗難被害に遭いやすい
また、資材置き場がトラックなどの盗難被害に遭いやすい理由の1つに、「下見がしやすい」ことが挙げられます。資材置き場は人気のない空き地にあることが多く、従業員の出入りや不在となる時間を把握することが容易です。
資材置き場によっては塀が低く、外から中の様子を伺うことができるので、防犯カメラの設置場所やトラックの位置を事前に調べることができます。「まさかトラックの盗難に遭うなんて……」とびっくりされるかもしれませんが、窃盗犯は我々が想像する以上の短時間でトラックを外にも持ち出すことができると考えてください。
資材置き場で盗難被害に遭ったトラックは即転売される
資材置き場で盗難被害に遭ったトラックは、解体作業所に売られたり、部品がネットなどに転売されます。車両を狙ったトラック盗難だけではなく、トラックのマフラーやタイヤ、フレームといったパーツの盗難事件が多い理由でもあります。
資材置き場のトラックへのいたずら被害も多い
資材置き場で懸念されるのは、トラック盗難だけではなく、いたずら被害も同様です。最初は落書き程度でも、徐々にいたずらが悪質化していき、フロントガラスを割られたり、タイヤをパンクさせられたりと、業務に大きな支障が出るケースも増えてきています。
犯人を捕まえるため車載カメラを設置したら、今度はカメラが盗難に遭うといった事例もあるため、なかなか解決の糸口を掴めないのが資材置き場の悩みでもあります。
資材置き場のトラックの盗難やいたずらは内部犯の可能性もある
上述したように、資材置き場は窃盗犯に狙われやすい業種の1つとなりますが、必ずしも外部の犯行というわけではありません。資材置き場で働く従業員が、犯罪意識の欠如や会社や上司への不満をぶつけるためにいたずらをしたり、元従業員が私怨から犯行に及ぶケースも見受けられます。
そのため、資材置き場におけるトラックの盗難やいたずらを未然に防ぐためには、外部と内部の両方を監視するための防犯カメラやセキュリティ対策を講じるのが肝要となります。
資材置き場に設置している防犯機器が役に立っていない
資材置き場も昨今は危機管理意識の向上から、防犯カメラを設置するところが増えてきました。しかし、防犯カメラは単に現場を録画できればいいと言うわけではありません。犯人をしっかりと特定できることはもちろん、侵入者が犯行をする上で、防犯カメラの存在が脅威とならなければなりません。そして、不審者の侵入を未然に防ぐことができるのも、防犯カメラの特徴となります。
もし防犯カメラを設置しているにも関わらず、トラックの盗難やいたずらに遭ったのであれば、防犯カメラの設置場所や機能といったハード面に問題があることが考えられます。